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2006年11月 8日 (水)

夜よ、こんにちは

116日、夕方から三軒茶屋で映画をみる。スピルバークの「ミュンヘン」とマルコ・ベロッキオの「夜よ、こんにちは」。何故かテロリストを描いた2本立て、シニア割引で800円。定員は100名くらいだろうか、観客は私を含めて6人だった。

スピルバーク作品は1972年のミュンヘン・オリンピックの選手村で起きた「黒い九月」によるイスラエル選手団襲撃事件、11人の生存犯のうち9人を殺害する報復の暗殺チームの物語。仕上げのテクニックは目につくが深みなく、単なるスリラーものと大差なし。

ベロッキオ作品は、1978年の「赤い旅団」によるモーロ首相誘拐殺害事件のテレビ中継とフィクションを交錯させながら描いた。ほとんどアップの表情で揺れ動く共犯女性の内面を表現した主演のマヤ・サンサと、モーロ首相を演じたロベルト・ヘルリッカの渋さが目立った。特に幻想の解放シーンがすばらしい。絶望と希望の入り混じったこんな歩きを演じられる俳優はそういない。

ベロッキオはベルトリッチの同期生だそうだが、これまで目立たなかった実力を発揮している。タイトルはアメリカの詩人エミリー・ディキンソンの詩「こんにちは、真夜中よ」からとったものらしい。

117日、13時、来年度の「地方の時代」映像祭開催の打ち合わせ。予定時間を越え、15時、日経の坪田さんとの約束に遅れる。坪田さんと同道した慶応大学大学院の高橋さんと。テレビマンユニオンの応接室をしばし借りた。「住民ディレクター」の現在と今後をめぐって、あるいは制作過程における「他者」との出会いの構造について、デジタル問題の基本の流れについてなど、あっと言う間に3時間が過ぎた。ものを創ることは、他者との出会いあるいは葛藤の連続である。住民ディレクターは、既存メディアを超える映像を生み出さない限り次のステップにいけないのではないか、などの私見を述べた。

帰路、いつものように隣の青山ブックセンター本店に寄り、新刊書3冊を買う。

「ドキュメンタリー映画は語る」、山形国際ドキュメンタリー映画祭事務局編。映像祭の機関紙に連載されたものだが、未読のものを読みたかった。特に、松川八洲雄さん。大学の先輩ではあるのだが面識はなく、リクルート映像の江口さんが知り合いと聞いて紹介してもらい、一度だけ銀座で飲んだことがある。著書は貴重なドキュメンタリー論で、幾度も読み返したものだ。

「〇次元写真集」平田実、〇次元は60年代に活躍した前衛集団。私のTBS報道部時代のドキュメンタリー「クールトウキョウ」に出演してもらった。撮影中、チンドン屋を伴奏音楽としたハプニングの異様さに驚いた女優さんが失神した。

「夏の力動山」夏石鈴子、この手の本を買うのは珍しいが、先週読んだ書評に魅かれて読みたくなった。帰って早速読み始める。

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